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熱中症にご注意を!!2018/05/18
最近ぐっと暑くなってきましたね。さらに昨日からは湿度も上がって、蒸し蒸しじめじめした季節がやってきました。
うちの愛犬ゴロウ君(ゴールデンレトリーバーの男の子 9ヶ月)も、昨日は日中ハァハァ・・・寝づらいようで、ずっとそわそわしてました。
夜になり涼しくなると、気持ちよさそうにゴロゴロ。すやすや寝入っていました。
人間でもあれだけ暑かったのですから、毛に覆われた動物たちは、さぞ暑いことでしょう。
そうなんです。これからの季節、熱中症には注意です!
特に犬は、人間に比べて汗腺が発達していないので、足の裏でしか汗をかけません。
そのため、体温調節はパンティング(口を開けてハァハァ呼吸する)をすることにより、唾液を気化して体温を下げようとします。
しかし、換気が悪く、蒸し暑い空気の中では、それがうまくいかず、体の熱がこもってしまい、熱中症へとつながってしまいます。
熱中症を起こしやすいのは、飼い主さんがその場を離れていて、その暑い状態をわかってあげられない時に多いようです。
例えば急に暑さが厳しくなった日にエアコンのスイッチを入れ忘れて外出したり、日差しの強い車の中に愛犬を少しお留守番させたり、外につながれている犬が日陰に入ることができず直射日光にさらされたままだったり…。
また、日中の散歩で照り返しの強いアスファルトの上の散歩や、抜けるべき冬の毛がまだ全身に残っていて、まるでコートを着ているような状態の時など、たとえ飼い主さんが一緒にいてもその状態を気づくことができず、熱中症になってしまうこともあります。
また、犬種や体型などによっても熱中症を引き起こしやすいことがあります。
例えば鼻の短い短頭種はもともと気管の構造により呼吸がしづらいため、他の犬に比べて体温調節が難しいですし、ぽっちゃりさんは、首の周りにもたっぷり脂肪がついており気管を圧迫するため、スリムな体型の子よりも呼吸がしづらくなります。
もちろん心臓の悪い子は言うまでもありません。また、大型犬は、小型・中型犬に比べて、体に熱がこもりやすいです。
幼い子犬さんや、シニア世代のわんちゃんも、体温調節機能がうまくいかないことがありますので、熱中症になりやすいと言われています。
熱中症の初期症状としては、パンティングが激しく、よだれをたらし、元気がない、目が充血したり、耳や口の粘膜がいつもより赤いなどです。
そして、けいれんしたり、下痢、嘔吐を伴うこともあります。もっと症状が進んでしまうと、チアノーゼ(舌が真っ青)になり、ショックを起こし、死んでしまうこともあります。
万が一、そのような症状に気づかれたら、おうちでの、応急処置としては、体を冷やしてあげて下さい。
意識があれば、冷たい水を飲ませ(このとき誤飲にはくれぐれも注意です。自分の舌でペロペロ飲まないときは、無理矢理飲ませないで下さい)、または体全体に水をかけたり、保冷剤を脇の下や足の付け根に当てたりして、体の内側と外側から冷やします。そして必ず動物 病院に連絡して、すぐに受診して下さい。
一見、元気に見えて、一時的なものだったのかなと思われるかもしれませんが、体の中では内臓に負担がかかっていたり、電解質のバランスが崩れ、後々体調を崩すことがあります。必ず、受診して下さい。
しかし、何よりも熱中症にさせない、予防が重要です!
普段から新鮮な飲み水を十分用意し、室内犬であればエアコンをつけて、温度や湿度を管理してあげて下さい。
屋外犬であれば、日陰を作ってあげて、風通しのよい場所を選んであげて下さい。お散歩の時間も、早朝や夕方の涼しい時間を選んであげて下さいね。
ところで、うちのゴロウ君、先日サマーカットにして、スッキリさわやか好青年になりました!もじゃもじゃだった毛を一気に刈ると、なんと!!足が長~くなって、ビックリでした。
では、動物の熱中症にはくれぐれもご注意を!
そして、皆様もどうぞご自愛下さいね。
獣医師 島田(の)