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空、見上げてますか?2020/11/14
どうも!
来月のM-1グランプリが待ち遠しくてたまらない獣医師 寺山です!
先日、久しぶりに小説を読みました。
『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』
発売されたばかりのジャルジャル 福徳秀介さんのデビュー小説。
編集者の方の言葉を引用させていただくと、
“自身の私小説的要素も込められた恋愛小説でありながら、
人間の生と死を見つめ直すきっかけになる、心に響く恋愛小説” です。
改稿を繰り返し、4年の月日を経て完成した本作。著者の本気度がうかがえますね。
(ブログで書いたことはなかったかもしれませんが
私はジャルジャルさんが大好きです。というか、もはや尊敬しています。)
さて、感想ですが……
まず、台詞が良い。刺さる。沁みる。(紙に書いて部屋の壁に貼ったろかな。)
読み進めるうちにどんどん引き込まれていき、
中盤からは心臓がばくばくしてきて、ページをめくる手が止まらず、
最終的には涙と鼻水で顔が大変なことになりました。
おそらく、私がこの本を手放すことは一生ないと思います。
常に側に置いておきたい、あわよくば持ち歩きたいです。
どうしてこんなに心を動かされるのか。
それは、登場人物の感情・言動のリアリティによるものではないかと思います。
福徳さんはインタビューで
“自分が体験したからこそわかることを
「この登場人物ならこんな状況だったらこうだろう」と、
自分の体験を憑依させた”
とおっしゃっています。
福徳さんが登場人物に憑依することで生まれた本物の感情。
この本の中には、そんな本物の感情を持った人間が生きています。
リズムの良い文体。
独特なワードセンス。
繊細で複雑な感情にシンプルな言葉で輪郭を与える表現力。
もともと、福徳さんの書く文章が好きだったのですが、
私自身の表現力が乏しいためにその魅力を伝えることができず
悔しく思っていました。
でも、この小説を読んでもらえば、きっと伝わるはず!
ということで……
『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』
書店で見かけたら是非手に取ってみてください!
福徳さんのかつての愛犬・ラブちゃんの写真が載った黄色い表紙が目印です。
(*^^*)