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- 腫瘍外来
もし、癌と診断されたら?
最近では動物の高齢化や遺伝など様々な要因から腫瘍性疾患が増加傾向にあり、今や死因の第1位となっています。当院では増加傾向にある腫瘍性疾患に対して、特に力を入れて適切な診断、治療が行えるよう努めております。
癌と診断されたら疑問に思われると思います。
すぐに死んでしまうの?
治る可能性はあるの?
治療は辛くないの?治療したほうが辛い思いをさせてしまうの?
治療しなかったらどうなるの?
他の臓器への転移はあるの?
治療しても再発してしまうの?
寿命と考え、あきらめるべきなの?
がんと診断されたら絶望的なお考えをお持ちになるかもしれませんが、決してそんなことはありません。早期に発見し、治療を早い段階で行うことで、快適で楽しい生活が送れるようになり、がんから助かる可能性も高くなります。
腫瘍診療には「早期発見」「迅速な診断」と「外科治療・科学療法(抗がん剤)・放射線治療をはじめとするその診断に合った効果的な治療」、この3つが不可欠です。
当院では飼主様が少しでも安心していただけるように、その子その子にあった最適な治療方法を動物と飼主様のご意見を尊重しご提案させていただきます。放射線などの特殊な設備が必要な治療に関しましては、迅速に二次診療機関にご紹介し、維持治療に関しましては当院が責任をもってあたらせて頂きます。
もし癌になってしまったら?
当院の治療の特徴
様々な治療アプローチ
当院では経験豊かな獣医師による外科的治療はもちろん、従来の抗がん剤よりも更に癌細胞に特異的にダメージを与える”分子標的薬治療”もおこなっております。
徹底的な検査体制
血液検査、レントゲン検査、エコー検査等の各種検査の結果を元に、飼い主様のご要望もお伺いしながら最善の治療方法を決定していきます。
専門機関との連携
放射線治療は当院ではおこなっておりません。希望される患者様には大学病院等信頼の出来る病院をご紹介させていただきます。
ペットの癌についてのQ&A
早期発見のためにおうちでできることは?
毎日のスキンシップが大切。違和感を感じられたら、できるだけ早く受診
動物は体を毛でおおわれていますので、見ているだけではなかなか体にできたしこりを見つけることは困難です。普段からこまめに体を撫でてあげたり、ブラッシングをしたりする習慣をつけて頂くと、「おや、こんな出来物昨日までなかったのに・・・」と早期に見つけて頂けることと思います。きっとたくさん触れられることは動物たちにとってもとてもうれしいことだと思いますので、できるだけ毎日優しく体を撫でてあげてください。
中には、頭の中やお腹の中など、体の中の腫瘍ももちろんあります。それらはおうちで体を触っていただくだけでは見つけるのは難しいと思いますが、「いつもと違って食欲・元気がない」「いつもこんな行動しないのに」など、いつも一緒に暮らされている飼い主さまが、何か違和感を感じられたらできるだけ早く受診されることをおすすめします。
ワクチン接種や健康診断で受診された際、病院で指摘させて頂くことも少なくはありません。しかし動物のほんの小さな変化に気づいてあげられるのは、やはり飼い主さまです。難しいことは必要ありません。動物と、コミュニケーションをたくさんとってあげてくださいね。
どんな腫瘍があるの?その診断方法は?
まず腫瘍の性質を知らなければなりません。
腫瘍には非常に多くの種類があります。なぜなら、体のあらゆる部分から、正常とは異なる様々な工程で作られてしまうのが腫瘍だからです。
しかし、大きく良性腫瘍と悪性腫瘍(癌・肉腫)の2つに分けられます。
良性腫瘍は増殖スピードもゆっくりで、転移することはなく、命を脅かすことは稀ですが、発症部位によっては摂食障害、呼吸困難などの症状を示すことがあります。良性だからずっと放っておいても大丈夫というものでもありません。
悪性腫瘍は増殖スピードも速く、対応が遅れると周囲組織への浸潤、遠隔部位への転移が起こり、命を奪う結果となるため、できるだけ早い治療が望まれます。
腫瘍が見つかった場合、どのような種類の腫瘍がどこにできたかが重要です。
外から見ているだけでは腫瘍の種類は分かりません。実際にその出来物を針で刺したり手術で摘出したりして、その腫瘍がどのような細胞でできているのか顕微鏡を使って観察しどのような腫瘍か調べます。どんな腫瘍か分かれば弱点も戦い方も分かります。
敵(腫瘍)と戦うには、まず敵(腫瘍)の性質を知らなければなりません。
腫瘍にはどんな治療法があるの?
動物を一番に尊重し、飼い主様と十分ご相談して進めさせていただきます。
腫瘍疾患に対する治療法には、外科療法、化学療法(抗がん剤)、放射線治療の3つが柱となります。
その他、BRM療法(免疫療法を含む)、光線療法、温熱療法といった治療を組み合わせて行う場合もあります。腫瘍の種類によって効果のある治療法がわかっておりますので、最適なものを選択させて頂きます。もちろん、治療を行う上ではその動物の性格や生活スタイルも加味していかなければなりません。
全ての治療においてもそうですが、もちろん腫瘍に対する治療においても、その動物を一番に尊重し、飼い主様と十分ご相談して進めさせて頂きます。
診療の流れ
ご来院
受付
受付に診察券をお出しください。
初診の方は受付にお申し出ください。
問診票にご記入いただき、看護師より詳しい状況の確認などをさせていただきます。
症状やお困りごとをお伝え下さい。
診察室
毎回必ず問診・体重測定・体温測定・身体検査(視診・触診・聴診)をしっかり行います。そしてその動物の状況を説明し、処置・検査を行います。
もし治療や検査が必要であれば、その必要性、そして費用なども説明させて頂きます。
患者さまに十分ご納得して頂いた上で治療・検査に進ませて頂きます。スタッフ一同、患者さまの疑問に対してしっかり、お答えすることを目指しております。
検査
血液検査・エコー検査・レントゲン検査・細胞診など
再び診察室へ
検査結果をお伝えした上で、動物の現時点での状況、予後、必要な処置、さらに精密検査が必要であるならばその必要性など、具体的にしっかり説明させて頂きます。
お会計と次回予約
治療によってお薬が必要な場合、処方します。お薬の内容、飲ませ方など診察室でご説明いたしますが、気になることがあれば受付にお申し出下さい。
ご自宅にて
ご帰宅されてからも、あらためて動物の状況、検査内容、お薬の内容・飲ませ方など気になることがあれば、お問い合わせください。