熱中症対策、始めていきましょう!2020/07/12
暑い日が続いていますね。
この時期、特に気をつけなければならないのが「熱中症」です。
人と同様に、動物たちも熱中症を発症します。
今回は、わんちゃんの熱中症についてお話します。
◆熱中症とは?
高温多湿の状況下で体温上昇・脱水が起こることにより、
全身の機能が低下し、臓器に傷害を生じる状態のことです。
最悪の場合、死に至ることもあります。
◆症状
具体的には、以下のような症状がみられます。
<初期>
・体温上昇
・パンティングと呼ばれる『ハアハア』と激しい口呼吸
・耳の内側、舌や口の粘膜色がいつもより赤い
・目の充血
<中期>
・体温のさらなる上昇
・下痢や嘔吐
・落ち着きのない様子
・脈拍が速くなる
・けいれん
<末期>
・舌の色が真っ青になる(チアノーゼ)
・自ら水を飲みに行かない、食べない
・意識が朦朧としている
・横になって起き上がろうとしない、フラフラしている
◆どんな時にかかりやすい?
締め切った車内や室内で留守番をさせると、
中に熱がこもって熱中症のリスクが高まります。
窓を開けているから大丈夫、少しだけだからと言っても油断は禁物です!
海やキャンプなどのイベントも注意が必要です。
炎天下の中、外で長時間過ごすのは避けたほうがよいでしょう。
また、夏のお散歩やトリミングはわんちゃんを興奮させてしまい
体温を上げやすくなるため、要注意です。
◆熱中症にかかりやすい犬種は?
すべての犬種で熱中症にかかる可能性はありますが、
中でも下記のような特徴をもつわんちゃんは
熱中症のリスクが高いと言われています。
・パグ、フレンチブルドッグ、シーズー、ペキニーズなどの短頭種
・幼犬や高齢犬
・黒い被毛
・毛量の多い犬種
・肥満ぎみ
・持病を持っている
◆対処法
熱中症を疑う症状が見られた場合の応急処置をご紹介します。
最も重要なのは、「体を冷やす」ことです!
・全身に水をかける。もしくは濡らしたタオルで全身を覆う
・喉元、脇、内股に冷やしたタオルを当てる
・水を飲ませる。(ただし、無理やり飲ませるのは危険です!)
・扇風機などで風を送る
応急処置をして症状が落ち着いたとしても
臓器に傷害が残っている場合もありますので、
必ず病院を受診してください。
病院への移動中も、体を冷やすことを忘れてはいけません!
◆対策
熱中症は、きちんと対策すれば予防できる疾患です。
ちょっとした工夫が、わんちゃんの命を守ることにつながります!
今日からでも、対策を始めていきましょう。
・室温の調節
暑い日は必要に応じてエアコンや扇風機を使用し、
室温と湿度の調整を心がけてください。
(室温25℃、湿度50パーセントくらいに保つと良いでしょう。)
冷却マットのようなひんやりグッズを利用したり、
凍らせたペットボトルを置いておくのもおすすめです。
・お散歩、外出時
外出時は涼しい時間帯を選び、定期的に水分補給をしてあげましょう。
水は、応急処置の際にワンちゃんの体にかけるのにも役立ちます。
また、うちわや扇子も持っていくと安心です。
・車に乗せる場合
車に乗る際は事前に車内を冷やしてから乗せるようにしましょう。
また、わんちゃんだけを車内に残して離れることは絶対にやめましょう。
◆おわりに
熱中症対策をしっかり行い、ペットちゃん達と快適な夏を過ごしましょう。
もしも熱中症の症状が見られた場合には、ただちに応急処置を行い、
できるだけ早く病院を受診するようにしてください。