歯科教室②〜歯の構造ってどんなの?|獣医師が解説|大阪府和泉市のいぶきの動物病院2020/05/21

大阪府和泉市、堺市、大阪市、岸和田市、泉大津市の皆さまこんにちは。
担当の獣医師 森田です(*^ω^*)
第二弾は少しお勉強の回にしてみようかと思います_φ( ̄ー ̄ )(眠くなったらごめんなさいww)
みなさんのお口の歯と犬猫の歯の構造は基本的に一緒です!
…って言っても自分の歯を輪切りにしてみた人っていないですよねヽ(´o`;
ではでは一緒に勉強しましょう!!
まずは問題!下の図の①〜⑥の名前わかりますか?
じゃあ答え合わせ!!
①エナメル質
②象牙質(ぞうげしつ)
③歯髄(しずい)
④セメント質
⑤歯冠部
⑥歯根部
いくつ答えられましたか??
それではそれぞれの役割説明していきましょう( ^∀^)
①エナメル質…特徴は何と言っても身体の中で一番硬い!!骨が約70%無機質で出来ているのに対してエナメル質はなんと99%!!
でも人のエナメル質の厚みが1〜3mmなのに対して、犬では0.3〜0.5mmしかありません。
②象牙質(ぞうげしつ)…歯の一番体積が大きい構造です。象牙質の中には象牙細管と言われる細い管があり歯髄からの栄養が通っています。
でも逆に歯が割れたりかけたりすると、その部位から細菌が歯髄内へと侵入することがあります。
③歯髄(しずい)…神経や血管、リンパ管が集まっている組織です。
虫歯(う蝕)が起きて歯が痛くなるのは歯に穴が空いて神経がむき出しになってしまうからなんです!
※でもわんちゃん・猫ちゃんはあまり虫歯にはならないんですよね〜(o_o)
↑またどこかの機会に虫歯の話もしますね( ^∀^)
④セメント質…歯根部の象牙質を覆っている硬い組織のことをいいます。
セメント質は歯茎とがっちりくっ付いている部分です。普段は見えないですが、歯茎が痩せてきたり、歯周病が起こると見えてきてしまいます。
⑤歯冠部…歯の中でも口のなか(口腔内)に露出している部分を指します。
⑥歯根部…歯冠部よりも下のことを指して、歯茎の中の見えない歯の根っこの部分を指します。
歯ってただの白い塊っぽく見えるんですけど、それぞれ色々な名前と役割があるんですね!
人間同様に動物たちも歯のお手入れをしないと徐々に歯の構造が壊れてしまって、気がついた頃には歯を抜かないといけなくなる…なんて事もあります。
日々のお手入れが残存歯をどれだけ残せるかの鍵になってくるので、わんちゃん・ねこちゃんと楽しみながらデンタルケアをしていきましょう!
第3回はどんな内容にするか未定ですが、もしリクエストなどあれば受付スタッフか森田まで!!
〜森田のちょっとしたトリビア〜
歯科治療で歯に詰め物をすることがあるのですが、その時歯の色に合わせたものを使います。
歯医者さんでこういうの見たことありませんか?それぞれの歯に違和感が出ないように色合わせをしてるんですね!
ちなみに、わんちゃんたちの場合はA1と言われる明るい白色を使うことが多いです。
日本人の平均がA3(結構黄目)と言われるのでうらやまし限りです!