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犬の脱毛症の原因や症状、診断や治療法を徹底解説!2024/11/12

和泉市、堺市、岸和田市の皆さん、こんにちは😊

大阪府和泉市のいぶきの動物病院です。今回は、犬の「脱毛症」について解説します。飼い主様の中には、愛犬の毛が突然抜けてしまい、不安を感じた方もいらっしゃるかもしれません。脱毛症は犬にとってもストレスになることが多く、早めの対処が大切です。ここでは、犬の脱毛症の原因、症状、診断の流れ、治療方法、予防策についてわかりやすく説明していきます。

 

🟥原因

 

犬の脱毛症は、さまざまな原因で引き起こされます。大きく分けて、以下の4つの要因があります。

 

  1. アレルギー

 

アレルギー反応は犬の脱毛の主要な原因の一つです。特に、食物アレルギーや環境アレルギー(花粉、ダニ、カビなど)は、犬の皮膚に炎症を引き起こし、その結果、毛が抜けることがあります。皮膚が赤くなったり、かゆみが伴う場合、アレルギーの疑いが強いです。

 

  1. ホルモン異常(内分泌疾患)

 

ホルモンのバランスが崩れることで脱毛が起こることがあります。例えば、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)では、ホルモンの分泌が正常でなくなり、脱毛が引き起こされます。ホルモンによる脱毛は左右対称性で痒みを伴わないことが多いです。

 

  1. 外部寄生虫

 

ノミやダニなどの外部寄生虫が原因で脱毛するケースもよく見られます。寄生虫が皮膚を刺激し、強いかゆみや掻きむしりによって毛が抜けてしまいます。特にノミアレルギー皮膚炎は、ノミの唾液に対するアレルギー反応として発症し、広範囲にわたる脱毛を引き起こすことがあります。

 

  1. ストレスや環境の変化

 

精神的なストレスや環境の変化も脱毛症の要因となることがあります。引っ越し、新しい家族の追加、生活パターンの変化などが犬にストレスを与え、その結果として脱毛が起こることがあります。

 

🟥症状

 

脱毛症は、犬の身体にさまざまな形で現れます。症状を見逃さないために、以下のポイントに注意してください。

 

  1. 脱毛の部位

 

脱毛は部分的に現れることもあれば、全身に広がることもあります。例えば、特定の部位(尾や腹部、脇など)に限られて抜けている場合は、局所的な原因が考えられます。全身に広がる場合、ホルモン異常や全身性のアレルギーが疑われます。

 

  1. かゆみの有無

 

かゆみがある場合は、アレルギーや寄生虫の影響であることが多いです。反対に、かゆみがない場合、ホルモン異常や遺伝的要因が原因である可能性が高いです。

 

  1. 皮膚の状態

 

脱毛した部分の皮膚が赤くなっていたり、ただれていたり、フケが出ている場合は、炎症や感染症の兆候です。皮膚が正常なままで毛だけが抜けている場合、ホルモン異常や遺伝性疾患が疑われます。

 

🟥診断の流れ

 

犬の脱毛症の診断には、いくつかのステップが必要です。以下は、一般的な診断の流れです。

 

  1. 問診

 

まず、飼い主様から詳しい情報をお聞きします。いつから脱毛が始まったのか、どの部分が脱毛しているのか、かゆみや炎症があるかなど、症状について詳しく伺います。また、食事内容や環境の変化についても重要な情報です。

 

  1. 触診と視診

 

次に、犬の全身を確認し、脱毛の範囲や皮膚の状態を観察します。皮膚の色や質感、腫れやただれがないかを確認し、必要に応じて皮膚のサンプルを採取します。

 

  1. 血液検査

 

ホルモン異常や感染症の有無を確認するために、血液検査を行うことがあります。特に、甲状腺機能低下症やクッシング症候群などの内分泌疾患が疑われる場合には、血液検査でホルモンの値を測定します。

 

  1. 皮膚の検査

 

寄生虫や感染症が原因の場合、皮膚の一部を顕微鏡で調べることが一般的です。ノミやダニの有無を確認するために皮膚スクラッチ検査や被毛の培養検査を行います。

 

🟥治療の流れ

 

脱毛症の治療は、その原因に応じて異なります。ここでは、代表的な治療法を紹介します。

 

  1. アレルギー治療

 

アレルギーが原因の場合、アレルゲンの除去やアレルギー反応を抑える薬(抗ヒスタミン剤やステロイド)が処方されることがあります。また、特定のアレルギーに対しては、アレルギー対応の食事療法が有効です。シャンプーなどを併用することも多々あります。

 

  1. ホルモン異常の治療

 

ホルモン異常による脱毛の場合、甲状腺ホルモン補充療法や、クッシング症候群に対する薬物療法が行われます。これらの治療は長期にわたることが多く、定期的な血液検査が必要です。

 

  1. 寄生虫の駆除

 

ノミやダニなどが原因であれば、寄生虫を駆除するための薬が投与されます。ノミ駆除のためのシャンプーやスポットオン製剤が効果的です。

 

  1. 精神的ケア

 

ストレスが原因であれば、飼い主様のサポートが非常に重要です。新しい環境に慣れるための時間を確保し、ストレスを軽減するための生活環境の見直しや抗不安薬が推奨されます。

 

🟥予防方法

 

脱毛症を予防するために、日常的に行えることがいくつかあります。

 

  1. 定期的な健康チェック

 

定期的に動物病院で健康診断を受けることで、早期に脱毛症の原因を特定し、治療を開始することができます。特に、アレルギーやホルモン異常がある犬は、早めの対応が重要です。

 

  1. 寄生虫対策

 

ノミやダニの予防薬を定期的に使用することで、寄生虫による脱毛を防ぐことができます。屋外で過ごすことが多い犬は、特に注意が必要です。ノミやダニについては年中予防が推奨されています。

 

  1. ストレスの軽減

 

犬が安心して過ごせる環境を整えることも大切です。生活のリズムを一定に保ち、過度な刺激や変化を避けることで、ストレスによる脱毛を予防できます。

 

4.適切なフードやシャンプー

 

皮膚用のフードは市販で多くの種類が売られています。適切なフードにすることで健康な皮膚を維持できることも多いです。原材料や成分もしっかりみる必要があるので気軽にご相談ください。

シャンプーについても皮膚に合ったものを使用しないと悪化する可能性もあります。一度、病院で皮膚の状態を診てもらってから購入されることをお勧めします。

 

🟥最後に

 

脱毛症は、犬の健康状態を示す重要なサインの一つです。原因が多岐にわたるため、早期の診断と治療が必要です。脱毛に気付いた際には、できるだけ早く動物病院を訪れてください。適切な治療を受けることで多くの場合、脱毛症は改善します。飼い主としては、日常的な健康チェックや予防対策を行い、愛犬が健康な生活を送れるようサポートすることが大切です。

猫の脱毛症については犬よりも原因特定が難しい場合が多いですが、しっかり対応することで毛は生えることがほとんどです。猫の脱毛症についても同様にご相談ください。

 

当院では、診察の際に詳しい説明を行い、飼い主様に納得していただけるような治療プランを提供しています。脱毛症に関してご不明点や心配なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください😊

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