誤食2020/08/11
8月の病気コラムは誤食です。
「玉ねぎを食べてしまった!」「おもちゃを食べてしまった!」
など様々な誤食を理由に来院される方は、当院でも珍しくありません。
私たちが「まさかこんなもの、食べたりしないだろう」と思っているものでもワンちゃん達は食べてしまうことがあるんです・・・
そこで、今回は、ワンちゃんネコちゃんの誤食について
簡単に説明していきたいと思います!
【食べてはいけないもの】
大きく分けて2パターンあります。
①→消化管閉塞(詰まる)や消化管穿孔(穴があく)などを引き起こす可能性があるもの
例えば・・・ボール、ひも、竹串、釘、靴下など
②→消化吸収することで中毒を引き起こす可能性があるもの
中毒を引き起こす可能性があるものの中には、ヒトが食べても大丈夫なものもたくさんあります。
例えば・・・玉ねぎ・チョコレート・ガム・エビ・アボカドなど。
そのほか、保冷剤や医薬品も危険な場合があります。
【病院での処置】
食べてはいけないものを食べてしまった場合、
吐かせる処置(催吐処置)を行って吐き出させたり、
食べてしまった物や形状によっては、全身麻酔をかけた上で、内視鏡や開腹手術で取り出さなければならないこともあります。
命にも関わる、この誤食事故を防ぐにはどうしたらいいでしょうか?
【予防策】
①→届く所に、食べてほしくないものを置かない
②→危ない場所には入らせない
③→口に入れても「ちょうだい!」というと口から離してくれるようにしつけとして覚えさせておく
などがあります。
③は根気よくやる必要があり、時間がかかります。
今すぐおうちでできる予防策は①と②です。この2つはすぐに実践しましょう!
【症例】
一例、当院であった誤食ケースを紹介します。
ロープのおもちゃを食べてしまったというワンちゃんです。
食べてからそこまで時間も経っていなかったので、催吐処置を行い、吐かせました。
これがその時吐いた物の写真です。
このように、問題なく遊べていたおもちゃでも、突然間違って食べてしまうということもあります。
遊んでいるワンちゃんのことはよく見ておきましょう!
このワンちゃんは、食べたことに飼い主さんがすぐに気づき、連れてきて頂いたので、大事には至りませんでした。
【最後に】
どんな子にでも起こり得る誤食事故ですが、
一般的に若い子(~5歳まで)に多いとされているので、好奇心旺盛な若い子がいるご家庭は特にご注意ください!
万が一食べてしまった、あるいはその可能性が高い場合にはまず、お近くの病院にご連絡ください。
その際、「食べた時間」・「食べた物」・「量や大きさ」をお伝えいただくと、スムーズです。
上で紹介した「食べてはいけないもの」はほんの一部の例ですので、
大丈夫かどうか分からないものを食べた場合も病院に相談されることをおすすめします。
また、誤食した時に、ご自宅で無理矢理吐かせようとする行為はワンちゃんネコちゃんに非常に危険なだけでなく、咬まれる等、ご家族の方にとっても危険ですので決して行わないようにしましょう!
以上、病気コラム(誤食編)でした!