- TOP
- 消化器外来
よくある症状
こんな症状を見落としていませんか?
- 慢性の嘔吐・下痢
- 血便・黒っぽい便・ゼリー状の便が続く
- おなかが弱い
- よく吐く
- ふらつく
気になる症状があったら、なるべく早く受診しましょう。
消化器病の診断治療
実際の組織採取の写真です。
鉗子(かんし)にて少量の組織が採取されています。
専用の容器に入れて、検査機関で病理組織検査を行ないます。。
このような症状が見られた場合、もしかしたら胃炎や腸炎などだけでなく、命を脅かす炎症性腸疾患(IBD)という腸の病気や、消化管にできる腫瘍が隠れているかもしれません。
これらの病気は、血液検査やレントゲン検査で異常が出るのは症状が進行してからであることが多いのです。しかし、内視鏡を用いることで、動物の負担をできるだけ少なく、早期に確定診断を行うことができます。
内視鏡検査は、開腹(お腹を開ける)することなく、食道・胃・十二指腸・結腸・直腸などの消化管の粘膜をモニターで直接観察するので、炎症や出血が起こっている、またポリープ、腫瘍ができている場所を正確に把握することができます。そしてほぼ痛みを伴うことなく病理組織検査のための組織を一部採取することができます。
採取される組織は1~2mm四方で、ほとんど痛み侵襲を伴うことはありません。
それぞれの病気は症状が同じでも治療法が全く異なってきますので、きちんと検査を行い「確定診断」をつけることで、適切な治療ができ、早い回復が見込めます。
炎症性腸疾患(IBD)
早期に発見できれば、食餌療法のみでコントロールできることもあります。
炎症細胞の腸粘膜への浸潤を特徴とする慢性消化疾患です。
すべての犬・猫で発生しますが、ジャーマンシェパードドックが多く、発症年齢は中〜高齢の子が多いといわれています。
症状として慢性的な嘔吐や下痢、食欲不振や体重減少などがあり、軽症の場合「たまに吐く、下痢をする」程度でほとんど症状を示さない事もあります。
重度の場合は消化管からタンパク成分が漏出してしまう低タンパク血症やそれに伴う胸水、腹水の貯留も認められる事があります。
治療を行わないとどんどん重症化し、ときに死に至ることもあります。
誤食
ひもなどを誤って飲み込んでいても、無症状の場合もあります
食べ物以外の異物(人形、ひも、石、竹串、コイン、プラスチック片など)を飲み込んでしまう事がよくあります。飲み込んだ後は、食欲不振や嘔吐などの消化器症状を示すこともありますが、無症状の場合もあります。
※異物の位置や形、大きさによっては開腹手術が必要な場所もあります。
胃ポリープ
ポリープも小さな物はほとんど症状がありませんが、影響が出始めると食欲不振などがおきます。
胃ポリープとは胃粘膜から発生する粘膜組織の過形成病変です。正常な粘膜面から境界不明瞭に盛り上がっているものや腫瘤状に隆起しているかたちがあり様々です。
多発していない小さな病変や胃運動や胃の排泄機能に影響を与えない程度の大きさや場所にある場合は殆ど症状を示しません。胃への影響が出始める頃に散発的な嘔吐や食欲不振、食後の不快感が現れるようになります。
当院の治療の特徴
レントゲンやエコー検査を活用
レントゲンやエコー検査、造影検査などの画像診断は、消化器疾患にとても重要な検査です。麻酔も使用しないため動物への負担が少ないです。
これらの検査でお腹の状態を正確に把握することで、適切な治療の選択や更なる検査(内視鏡など)が必要性かどうかを判断することができます。
内視鏡を用いた専門的な検査
内視鏡検査は、食道・胃・十二指腸・結腸・直腸などの消化管の粘膜を直接観察することができます。そのため、レントゲンやエコー検査では分からなかった異常を検出することができます。また、病理組織検査に必要な組織の採取を、開腹せずに行えます。採取した組織から「確定診断」をつけることで、より適切な治療を行うことができ、早い回復が見込めます。
内視鏡を用いた専門的な治療
内視鏡は検査だけではなく、治療にも使います。食道に詰まらせてしまった物、誤って食べた胃内異物に対し、開腹せず内視鏡を用いて安全に取り出せます。
また、様々な理由で口から食事を取ることのできない動物に、必要な栄養を届けるための胃瘻チューブを設置することがあります。内視鏡を用いると、お腹を開けずにそのチューブを設置することが可能です。この方法はPEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)と呼ばれています。
診療の流れ
ご来院
受付
受付に診察券をお出しください。
初診の方は受付にお申し出ください。
問診票にご記入いただき、看護師より詳しい状況の確認などをさせていただきます。
症状やお困りごとをお伝え下さい。
診察室
毎回必ず問診・体重測定・体温測定・身体検査(視診・触診・聴診)をしっかり行います。そしてその動物の状況を説明し、処置・検査を行います。
もし治療や検査が必要であればその必要性、そして費用なども説明させて頂きます。
飼い主様に十分ご納得して頂いた上で治療・検査に進ませて頂きます。スタッフ一同、患者さまの疑問に対してしっかり、お答えすることを目指しております。
検査
血液検査、レントゲン検査、超音波検査、便検査など
再び診察室へ
検査結果をお伝えした上で、動物の現時点での状況、予後、必要な処置、さらに精密検査(内視鏡検査・造影検査など)が必要であるならばその必要性など、具体的にしっかり説明させて頂きます。
お会計と次回予約
治療によってお薬が必要な場合、処方します。お薬の内容、飲ませ方など診察室でご説明いたしますが、気になることがあれば受付にお申し出下さい。
ご自宅にて
ご帰宅されてからも、あらためて動物の状況、検査内容、お薬の内容・飲ませ方など気になることがあれば、お問い合わせください。