皮膚糸状菌症とは、糸状菌とよばれる真菌（カビ）によって引き起こされる真菌感染症です。主な症状は発赤やかさぶた、フケを伴う脱毛症状がみられます。糸状菌は人獣共通感染症（動物も人も共通して感染すること）なので、動物たちだけでなくヒトも注意が必要です。

動物たちにもアレルギーは存在し、大きく分けて環境性アレルギーと食物性アレルギーがあります。環境性アレルギーは一般的に花粉やハウスダストといった環境中に潜むアレルゲンによって痒みが引き起こされ、一方で食物性アレルギーは食事の中に含まれるアレルゲンによって下痢や痒みを引き起こします。

膿皮症は皮膚の常在菌であるブドウ球菌（細菌）が何らかの影響により異常に増殖し、皮膚に膿を伴う湿疹のことを指します。主な症状は発赤や痒みを伴う皮膚症状がみられ、表皮小環と呼ばれる円形の炎症が見られることが特徴的です。

マラセチア皮膚炎は皮膚の常在菌であるマラセチア（酵母様真菌）が異常に増殖し、強い痒みや独特の匂いを発します。またマラセチアは皮脂を栄養源として増殖します。脂漏症を発症しやすい犬種（シーズーやパグ、コッカースパニエルなど）に多くみられます。