犬がごはんをこぼすのはなぜ?病気の可能性もある?考えられる原因を獣医師が解説2026/10/28

犬がごはんをこぼすのはなぜ?病気の可能性もある?考えられる原因を獣医師が解説
「愛犬がごはんをポロポロとこぼすようになった」
「食欲はあるけれど以前より食べづらそう」
このように愛犬の食事の様子の変化に気づき、心配されている飼い主様もいらっしゃると思います。
犬の食べこぼしの原因には、歯や口の病気がかかわっていることもあるため注意が必要です。
今回の記事では、犬がごはんをこぼすときに確認したいことや考えられる原因などについて解説します。
愛犬がごはんをこぼすことが気になっている飼い主様は、ぜひ最後までお読みください。
犬がごはんをこぼすときに確認したいこと
犬がごはんをこぼすときは以下の点を確認しましょう。
- ・いつからこぼすようになったのか
- ・ほかに気になる様子がないか
子犬のころから同じようにこぼしていて、ほかに変わった様子がなければ、食べ方のクセや食器などの食事環境が関わっていることがあります。
一方で、最近になってこぼすようになった、以前よりこぼす量が増えたという場合は、歯や口のトラブルが隠れていることがあります。
次のような様子がないか、食事中の口元をよく見てみましょう。
- ・口に入れたごはんを噛んでいる途中で落とす
- ・口の片側だけで噛む
- ・硬いフードやおやつを避ける
- ・口臭が強くなった、よだれが増えた
「ごはんは食べているから大丈夫」と思われるかもしれません。
しかし、犬は口に痛みがあってもそれを隠しながら食べることがあります。
そのため、こぼし方だけで病気かどうかを判断することはできません。
犬がごはんをこぼす原因
犬がごはんをこぼす原因は、犬の食べ方のクセや病気などさまざまです。
犬は早食いや興奮によってもごはんをこぼすことがあります。
一方で、病気によって食べにくくてこぼしてしまっている場合、次のような原因が考えられます。
- ・歯周病
- ・歯の破折
- ・口の中の炎症やできもの
- ・噛んだり飲みこんだりする際の障害
ここからはこれらの病気について詳しくみていきましょう。
歯周病
歯周病は歯を支える組織に炎症が起こる病気です。
進行すると歯ぐきの痛みや歯のぐらつきなどを引き起こし、犬はごはんをこぼしやすくなることがあります。
歯周病では口臭や歯肉からの出血などをともなうこともあるため、このような変化が見られたら動物病院を受診しましょう。
歯の破折
歯が欠けたり折れたりすると神経などが露出し痛みが引き起こされることがあります。
犬は痛みによってごはんをこぼしたり、折れていない方の歯だけを使って噛もうとしたりすることがあります。
硬すぎるおもちゃやおやつなどは歯の破折の原因となる場合があるため注意が必要です。
口の中の炎症やできもの
口の中の炎症やできものは痛みや不快感を引き起こし、犬がごはんをこぼす原因になることがあります。
炎症で口に痛みがあるとよだれが増えたり、口の周りをこすったりする行動が増えることもあります。
犬の口の中にできるできものには良性のものと悪性のものがあり、見た目だけで判断することはできません。
診断のためには検査が必要な場合があるため、口の中にできものがある場合は早めに病院を受診しましょう。
噛んだり飲みこんだりする際の障害
歯の病気以外にも噛んだり飲みこんだりする働きに問題があると、ごはんをこぼすことがあります。
例えば、噛むための筋肉に炎症が起こる咀嚼筋炎は口が開けにくくなる病気です。
飲みこむ働きに問題があると食事中にむせることもあります。
このような症状がみられたら動物病院に相談してください。

犬がごはんをこぼすときに自宅でできる工夫
食器や食事をする場所を見直すと、愛犬が食べやすくなる場合があります。
まずは次の点を確認してみましょう。
- ・食器が滑ったり動いたりしていないか
- ・食器の大きさや形が愛犬に合っているか
- ・落ち着いて食べられる場所か
食事中に食器が動いてしまう場合は、下に滑り止めのマットを敷くと安定しやすくなります。
食器の大きさや深さが合わないと、犬がごはんを口に入れにくいこともあるため愛犬の口の大きさに合っているかみてみましょう。
興奮しやすい犬には静かで落ち着ける場所を用意してあげるのもひとつの方法です。
多頭飼いの場合は、犬ごとに食事の場所を分けると、ほかの犬を気にせず食べやすくなります。
食事環境の工夫をしても改善しない場合は、病気が原因になっている可能性があるため注意が必要です。
そのような場合は自宅で様子を見続けずに動物病院へ相談しましょう。
犬がごはんをこぼすときの受診の目安
犬がごはんをこぼすときの受診の目安としては次のようなものが挙げられます。
- ・食べこぼしが続いている
- ・食べこぼすことが以前より増えている
- ・口臭やよだれが気になる
- ・口を開けづらそうにしている
また、急に口が閉じられなくなった場合や、飲みこみにくそうで食べたり飲んだりするのが難しいときは、速やかに動物病院に相談してください。
受診の際には症状がいつから始まったかや、食事の内容などを伝えましょう。
可能であれば犬の食事中の動画も見せると様子が伝わりやすくなります。

まとめ
犬がごはんをこぼす原因には食べ方のクセや食事環境のほか、歯や口の病気があります。
ごはんを食べているからといって、口に痛みがないとは限りません。
こぼし方だけで原因を決めつけず、以前との違いや口臭・よだれなどの変化も合わせて確認しましょう。
愛犬がごはんをこぼすことが続く場合は様子を見続けずに動物病院を受診することも大切です。
当院では歯科の診療に力を入れています。
犬の食べこぼしの原因になる歯周病や歯の破折などの治療にも対応しています。
愛犬がごはんをこぼすことが気になっている飼い主様は、お気軽にご相談ください。
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