犬の歯がぐらぐらしているのは大丈夫?|考えられる原因と受診の目安2026/03/14

犬の歯がぐらぐらしているのは大丈夫?|考えられる原因と受診の目安
「愛犬の歯がぐらぐらしている気がする」
「触ると歯が動くけれど、このままで大丈夫?」
「犬の歯がぐらぐらしているときは抜けるのを待つべき?」
このような疑問を持ったことがある飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。
犬の歯がぐらぐらしている場合、歯周病などの口腔トラブルが関係していることが多くあります。
とくに成犬やシニア犬で歯がぐらぐらしている場合は、歯を支える組織が弱くなっている可能性があるため様子見はおすすめできません。
今回は、犬の歯がぐらぐらする原因や、動物病院を受診した方がよいケースについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の歯の異変に早く気づけるよう参考にしてください。
犬の歯がぐらぐらする主な原因
犬の歯がぐらぐらする原因はいくつかあります。
年齢や生活習慣によって原因が異なることも多いため、状況に応じて見極めることが大切です。
歯周病
犬の歯がぐらぐらする原因としてもっとも多いのが歯周病です。
歯周病は、歯の表面についた歯垢や歯石の中にいる細菌が原因で起こる病気です。
炎症が歯ぐきだけでなく、歯を支える骨(歯槽骨)にまで広がると、歯の支えが弱くなり歯がぐらぐらするようになります。
歯周病が進行すると、次のような症状がみられることがあります。
- ・口臭が強くなる
- ・歯ぐきが赤く腫れる
- ・歯ぐきから出血する
- ・よだれが増える
- ・歯がぐらぐらする
犬の歯周病はとてもよく見られる病気で、3歳以上の犬の多くが歯周病になっているといわれています。
実際に動物病院でも、犬の歯がぐらぐらする原因として歯周病が見つかるケースは少なくありません。
歯周病を放置すると、歯を支えている骨がさらに溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまうことがあります。
また、歯ぐきの炎症や感染が強くなると痛みが出て食事がしづらくなる点にも注意が必要です。
さらに、口の中の細菌が血流に入り込むことで、心臓や腎臓など全身の健康に影響する可能性も指摘されています。
そのため、歯がぐらぐらしている場合は「様子を見る」のではなく、早めに動物病院で状態を確認することが大切です。
乳歯遺残
子犬の場合、乳歯が抜けずに残ってしまう「乳歯遺残」によって歯がぐらぐらしているように見えることがあります。
通常、犬の乳歯は生後4〜6か月ごろに永久歯へと生え変わります。
この時期には乳歯がぐらぐらして自然に抜けることも多く、必ずしも異常とは限りません。
しかし、本来抜けるはずの乳歯が残ってしまうと、永久歯と乳歯が同時に並ぶ「二重歯列」の状態になることがあります。
二重歯列になると、歯が密集するため歯垢がたまりやすくなり、口腔内のトラブルにつながりやすいです。
とくに小型犬では乳歯遺残が起こりやすく、そのまま放置すると若いうちから歯周病のリスクが高くなることがあります。
乳歯の残り方が永久歯の生え方に影響する場合には抜歯が必要になることもあります。
外傷
硬いものを強く噛んだり、ぶつかったりすることで歯がぐらぐらすることもあります。
たとえば次のような状況で歯に強い力がかかることがあります。
- ・硬すぎるおもちゃを噛んだ
- ・骨や角などを噛んだ
- ・高いところから落ちた
- ・遊んでいるときに口をぶつけた
外傷によって歯がぐらぐらしている場合、歯の根元や顎の骨にダメージがあることもあります。
見た目ではわかりにくいことも多いため、違和感があるときは動物病院で確認してもらうことが大切です。
歯の破折
歯が欠けたり折れたりした場合にも、歯がぐらぐらすることがあります。
とくに歯が折れて神経が露出すると、痛みや感染の原因になることもあります。
歯の色が変わっている、食べるときに片側ばかり使うなどの様子がみられる場合は注意が必要です。

犬の歯がぐらぐらしているときの注意点
犬の歯がぐらぐらしている場合、飼い主様が無理に触ったり抜こうとしたりするのは避けましょう。
歯周病が進行している場合、歯の根元には細菌が多く存在しています。
無理に抜いてしまうと、出血や感染が起こる可能性があります。
また、歯の一部だけが折れて残ってしまうこともあるため注意が必要です。
犬に次のような様子がある場合は、できるだけ早めに動物病院で診察を受けることをおすすめします。
- ・歯のぐらつきが大きい
- ・口臭が強い
- ・歯ぐきが腫れている
- ・歯ぐきから出血している
- ・食べづらそうにしている
とくに歯周病が原因の場合は、放置すると歯だけでなく全身の健康に影響することもあるため早めの治療が重要になります。
動物病院で行う検査と治療
犬の歯がぐらぐらしている場合、動物病院では口腔内の状態を詳しく確認します。
歯周病が疑われる場合は、歯石の付着や歯ぐきの状態を確認し、必要に応じて歯科レントゲン検査が行われます。
歯科レントゲンでは、歯ぐきの下にある歯の根や骨の状態まで確認することができます。
歯周病が進行している場合には、次のような治療を行うことがあります。
- ・歯石除去(スケーリング)
- ・歯周ポケットの洗浄
- ・抜歯
歯が大きくぐらついている場合は、歯を残すことが難しいケースもあります。
その場合には、痛みや感染を防ぐために抜歯が必要です。
また、治療後は再発を防ぐための口腔ケアも重要になります。
犬の歯をぐらつかせないためにできること
犬の歯の健康を守るためには、日頃のケアがとても重要です。
歯周病は予防できる病気でもあるため、できることから取り入れていきましょう。
歯みがき習慣をつける
犬の歯のぐらつきを予防するためには、歯周病予防のために歯みがきを行うことが重要です。
犬の歯垢は数日で歯石に変わるといわれているため、できれば毎日の歯みがきが理想です。
最初から完璧に磨こうとせず、口周りを触ることに慣れるところから始めると続けやすくなります。
デンタルケア用品を活用する
歯みがきが難しい場合は、デンタルガムや歯みがきシートなどのデンタルケア用品を併用するのもよい方法です。
ただし、これらは歯みがきの代わりになるものではなく、補助的なケアとして取り入れることが大切です。
おもちゃやおやつに気を配る
犬の歯の健康を守るためには、与えるおもちゃやおやつにも気を配ることが大切です。
硬すぎる骨や角、非常に硬いおもちゃなどは、噛んだときに歯が欠けたり折れたりして、ぐらつきの原因になることがあります。
おもちゃやおやつは、愛犬が安全に噛める硬さのものを選び、歯に強い負担がかかるものは避けるようにしましょう。
定期的な歯科チェック
歯周病や乳歯遺残はご家庭では気づきにくいことも多いため、定期的に動物病院で口腔内をチェックしてもらうことも重要です。
早期にぐらつきの原因を見つけることで、歯を残せる可能性が高くなります。

まとめ
犬の歯がぐらぐらしている場合、乳歯の生え変わりが原因であることもあります。
しかし、多くの場合は歯周病などの口腔トラブルが関係しています。
とくに成犬で歯がぐらぐらしている場合は、歯周病が進行している可能性があるため注意が必要です。
歯の異常を放置すると痛みや感染の原因になることもあります。
愛犬の歯がぐらぐらしている、口臭が強いなど気になる症状がある場合は、早めに動物病院を受診することが大切です。
当院では犬の歯科診療や口腔ケアのご相談にも対応しております。
愛犬のお口の健康が気になる場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
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